ストレスのコントロールにもっとも効果的なのは、ずばり呼吸法です。
呼吸は、自らコントロールできる唯一の生命活動です。
脳幹に直接働きかけるため、呼吸が深まると、脳波が安定し副交感神経が活性します。
そして交感神経が安定し、幸せホルモンといわれるセロトニンなどの免疫体系に役立つホルモンが分泌され、自然治癒力が強化されます。
心が安定し、ストレスも緩和されます。
反対にストレスを受けると呼吸が荒くなり、頭に熱が上がり、感情調節がうまくできなくなります。
こんなときは、呼吸を使ってコントロールすることができます。
例えば、ストレスを受けた時に息を長く吐き出すと、副交感神経が優位になり、
緊張していた身体がリラックスして安定を取り戻すことができます。
呼吸法は、ストレス解消にとても効果的です。
しかし、生命現象の重要な要素でもあるため、自分に合う適切な呼吸をすることが何より大事です。
ここでは、簡単な呼吸法を紹介しましょう。
誰でも簡単にできる日常の呼吸法
昔から天の気(息)は鼻から、地の気(食べ物)は口から取るといわれます。
最初は、鼻から息を吸って口から吐き出すようにします。
無理をせずに自然にできるようになったら、鼻から吸って鼻から吐く呼吸をするともっと効果的です。
何より重要なことは自分の健康状態にあわせて呼吸をすることです。
【血圧が低めの人】
① 息を吸いながら、両手を広く開き、頭の上まであげ、吐く時、意識は胸に集中します。
もっと深く息を吐く時、心臓の火のエネルギーがみぞおちを通り、おへそを通って下腹の丹田に集まるとイメージします。
② 血圧が低くなっているときには、呼吸の動作をしながら2~3秒くらい息を止める「止息」をすると効果があります。
「吸う-止-吐く」が理想ですが、低血圧の場合は力が弱いため、「止」が長くなるとつらくなることがあるので、「吸う-吐く-吸う-吐く」を繰り返し
、ある程度慣れてきてから「吸う-止-吐く」をしてもいいでしょう。
【血圧が高めの人】
① 血圧は精神的な興奮や過度の運動によって高くなることがあります。
吐く息に意識を置いて、精神的かつ肉体的な安定を取り戻します。
② 心臓の火のエネルギーが手のひらや指先から抜けるようにイメージして行います。胸を開くポーズをして、吸う息より吐く息を長くすると、さらに効果的です。
【エネルギーの感覚を強くする呼吸法】
① 息を吸う時に手を広げ、吐きながら近づけます。動作と呼吸を繰り返すと、
手の温もりや手のひらがビリビリする感じ、磁力感、冷たい感じなどが生じます。
脳波が安定してストレスが解消され、心が安定して穏やかになります。
② 呼吸と共にエネルギーを感じる動作は呼吸を調節することはもちろん、
エネルギーを蓄える効果があります。
このトレーニングを続けるとエネルギーの感覚を強化することができます。
呼吸は苦しくなければ、止めずに「吸う-吐く」を繰り返し、鼻から吸って鼻から吐きます。