頭のツボを押すだけのイルチブレインヨガ式脳活性法を紹介します。受験生などにもおすすめです。
私たちの体には、休む暇もなく気エネルギーが流れています。近代的な科学が生まれる前、人々は病気を治すための試行錯誤を繰り返しました。その結果、気エネルギーの存在に気づき、人体の中で気が通っている通路を発見しました。それが“経絡(けいらく)”です。
経絡は、全身に広がっています。経絡の上にあるエネルギーの穴が経穴(けいけつ)です。一般には「ツボ」と呼ばれています。ツボは、経絡を循環する気エネルギーに過不足がないかを判定する地点でもあります。もし過不足があれば、エネルギーの量を調節して、体の機能を正常に回復させます。東洋医学の鍼(はり)や灸(きゅう)は、このツボを刺激するものです。
経絡は頭にもあり、頭のツボをマッサージすれば、脳を目覚めさせ、脳活性を促すことができます。代表的な頭のツボは「百会」(ひゃくえ)です。百会は頭のてっぺんにあります。両耳からまっすぐ上がった線と、眉間の中心から上がった線が交差する地点です。
百会は「百種類の経絡が集まる」という意味で、東洋医学ではたいへん重要視されています。気の感覚が目覚めると、百会に天のエネルギーが入ってくるとされ、「大天門」(天の大きな門)とも呼ばれています。
この百会から、5センチ前にあるのが「前頂」(ぜんちょう)です。百会と同じように天のエネルギーがよく入ってくる所なので、小天門(天の小さい門)とも呼ばれています。
これらのツボを軽く刺激していくのが、今回紹介するイルチブレインヨガの脳活性法です。
イルチブレインヨガの<脳活性に役立つ頭のツボ刺激法>
1. ラクな姿勢で座ります。背すじを伸ばして肩の力を抜きます。
2. 手のひらをこすり合わせて、温かくなったら、中指か人差し指で百会のツボを7回押します。(指先で小さな円を描くようにもみながら押しましょう)
3. 百会に続き、他のツボを順番に押していきます。前頂→印堂→眉間→太陽→人中→亜門→玉枕の順番で、それぞれ7回以上押します。
4. 2と3を2回繰り返します。
5. 最後に両手をこすって熱くなったら、頭の上から下へなでおろしていきます。
Point:受験生の脳活性にも最適です。試験の本番前などに行えば、頭がすっきりして集中力が高まります。時間がないときは、太陽のツボだけ押すのもいいでしょう。
効果:集中力、記憶力、暗記力がよくなり、脳活性が促進されます。健忘症を予防したい人にも向いています。